FXを始めると、自分の相場の見方が正しいのかどうか不安な人も多いと思います。そんな人に必ず役に立つ考え方の1つが、ダウ理論です。
- 名前だけ知っている。
- 我流で調べてトレードしているけどよく知らない
こういう風に感じている人に、ぜひ今回の記事を読んでもらいたいです。
古くからある相場理論で、相場を見るうえでの基本となる考え方が身につきます。
目次
ダウ理論とは、19世紀後半のアメリカで証券アナリストとして活躍した、チャールズ・ヘンリー・ダウが提唱したマーケットの値動きなどに関する理論です。
100年経っても、語られる王道的な理論のため、世界中のトレーダーがこの「ダウ理論」を理解しています。しかし、ほとんどの初心者の方がダウ理論を学ぶことなく、トレードでしてしまうのでかなり不利な状態で勝負をしているのが現状です。
チャールズ・ヘンリー・ダウが提唱した「ダウ理論」ですが、その後、編み出されるさまざまなチャート分析手法がこのダウ理論に基づいて編み出されていきます。
まさにチャート分析の基礎であり、ダウ理論の考え方を前提にトレーダーは相場を見るため、市場参加者の心理状況を知るにはダウ理論は欠かせないモノです。
ダウ理論を理解していれば、トレーダーの考え方が見えるようになります。そうすることによって、相場の分岐点であるとか攻防ポイントなんかが見えてきます。これが見えているかどうかは、トレード戦略を立てるうえでの大きく違いになるでしょう。
ここからダウ理論と基本を解説していきます。パッと見た感じだとちょっと取っつきにくそうと感じるかもしれません。ただ、あくまで基本原則で、言ってることはそれほど難しいことではありませんので安心してください。
- 平均は全ての事象を織り込む
- トレンドには短期・中期・長期の3種類がある
- 主要トレンドは先行期・追随期・利食い期の3段階からなる
- 平均は相互に確認されなければならない
- トレンドは出来高でも確認されなければならい
- トレンドは明確な転換シグナルが発生するまでは継続する
それぞれ分かりやすく解説していきます。
基本原則1.平均(株価)は全ての事象を織り込む
この言葉を訳すと『すべては市場価格に織り込まれる』ってことです。
経済指標・災害・企業業績だけではなく、テロや戦争のような突発的で、かつ予測不可能なことであっても、こうしたあらゆる出来事は、結局は全て『市場価格(値動き)』に織り込まれているということです。
極端に解釈すると『チャートが全て』ということです。
ただし、これを大前提にしつつ補完的にファンダメンタルズ分析は使えると個人的には思います。
例えば、将来に重要な経済指標が発表されることが予定されていれば、そこでチャートが大きく動く可能性があることが分かり、身構えておく余裕が生まれます。この将来の何時何分という情報はチャートだけではわからないからです。
基本原則2.トレンドには短期・中期・長期の3種類がある
ダウ理論では、[主要トレンド][二次トレンド][小トレンド]の3つのトレンドに分類しています。
・ ₍長期₎主要トレンド :1年~数年のサイクル。週足または月足チャートでこのトレンドは確認でき、長期的なトレンドに関連すると考える必要があります。
・ ₍中期₎二次トレンド :3週間~3ヶ月のサイクル。日足チャートおよび4時間チャートで確認します。
・ ₍短期₎小トレンド :3週間未満のサイクル。これには1時間チャートおよびそれより短い時間チャートで確認します。
基本原則3.主要トレンドは先行期・追随期・利食い期の3段階からなる
「先 行 期(トレンド初期)」 :少数の市場参加者が底値買いをはじめる段階。
「追 随 期(トレンド中期)」:価格が上昇していくのを確認して、他の市場参加者が追随して買っていく段階。
「利食い期(トレンド終期)」:先行期の市場参加者が、利益を確定し始める段階。
簡単に解釈すると…
- 勝てる(上級者)トレーダーは「先行期」〜「追随期」にエントリーをしている。
- 負ける(初心者)トレーダーは「利食い期」にエントリーしている。
基本原則4.平均(株価)は相互に確認されなければならない
ダウ理論は、もともと株式市場で考え出された理論です。
ここでいう「平均」とは、平均株価のことです。
2つの株式平均のトレンドが確認されることで、明確なトレンドの形成が確認できるということです。
ですので、正直FXの世界では、非常に微妙です。
しかし、FXでも
『ドル円+日経平均 』や『GOLD+ドル円』のように強い相関関係にある通貨はあります。
この、相関関係(お互い影響のある関係)の強い指標や通貨で確認することで、明確なトレンド判断ができ、そのトレンドは、長くトレンドが続きやすいということです。
基本原則5.トレンドは出来高でも確認されなければならい
出来高:1日、1週間など、ある一定期間内に売買が成立した数量。
トレンドができて大きく動くときは、その変動に比例をして出来高も確認されなければいけない。
つまり、トレンドは出来高に比例するという理論です。
厳密には、FXは株と違って市場外取引のため正確な出来高はわかりませんが、MT4のインジケーターになる「Volume with Custom Moving Average」や「Volume Bar 2 Osc」で簡易的にみる事ができます。
基本原則6.トレンドは明確な転換シグナルが発生するまでは継続する
この理論こそ『ダウ理論の最も重要で、かつ核心的な部分です。』
トレンドが発生すると、明確なトレンド転換シグナルが発生するまで、トレンドは継続するという理論です。
明確なトレンドが確認できたら、トレンド転換シグナルが出るまでは、そのトレンドに追従(トレンドフォロー)していくということで、
特にFXは、他の市場に比べるとトレンドが継続しやすいので、この理論は、ダウ理論の中で最も大切な理論です。
ダウ理論だけで勝つのは難しい
ダウ理論は現代までテクニカル分析の基本として多くの投資家やトレーダーに支持されてきました。
しかし、ダウ理論だけでトレードに勝ち続けるのは難しくなってきています。
ダウ理論だけでは勝つのが難しいわけを説明します。主に2つあります。
ダウ理論が広まり過ぎた
1つ目の理由はダウ理論を多くの人が知っているからです。
トレードは良くも悪くも「ゼロサムゲーム」です。勝っている人の裏には、どこかで負けている人が必ず存在します。このような奪い合いのゲームの中で、ほとんどの人が知っているダウ理論だけに頼ったトレードをしていては、逆の仕掛けをされて損切させられることが多くなります。
初動が遅れがちになってしまう
2つ目の勝てない理由は、初動が遅れがちになってしまうことです。
ダウ理論の元である上昇トレンドや下降トレンドは、変動が生じた後のローソク足を結んだものであるため、変動してしばらく時間がたってからエントリーポイントが訪れることになります。
トレンドが短期で終わる環境の時期は、エントリーポイントが訪れた時点で次のトレンドに切り替わっていて損をする可能性もあるので注意が必要です。
今回はFXをしていると必ず耳にするダウ理論について解説しました。
具体的なエントリーポイントや活用方法は「ダウ理論を使ったエントリーポイントを解説!相場で勝ちやすくなる為の秘訣」で紹介しているのでそちらも読んでみてください。
僕の実体験をもとにかきましたので実用性は高いと思います。
ダウ理論はダウ理論を基軸に他のテクニカル分析や指標と合わせて考える事で真価を発揮します。負けないポジションでエントリーできるように他のテクニカル分析も試してみるのもオススメです。
今回もCreamblogを読んで頂きありがとうございます。
生活に役立つ情報を他にもたくさん紹介していますので関連記事から気になる記事を読んでみてください。
ありがとうございました!
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