数ある手法の中で人気のある『移動平均線』。それを応用したインジケーターに「ボリンジャーバンド」というのがあります。
この記事では順張り・逆張りのどちらでも上手に使いこなせる為に基礎知識から応用まで詳しく紹介します。
更に、明日からすぐ使えるように実践的な内容もたくさん盛り込んでいます。
この記事が、あなたのトレードレベルの向上のお役に立てれば幸いです。
目次
ボリンジャーバンドは米国の現役テクニカルアナリスト、ジョン・ボリンジャー氏が1983年に考案したテクニカル指標です。
このボリバンは3つの要素で出来ています。その3つとは「移動平均線」「標準偏差」「ストキャスティクス」です。
〇移動平均線:ミッドバンドが移動平均線そのもの
〇標準偏差:ボラティリティ(データのばらつき)がどれくらいあるかを数値で表したもの
〇ストキャスティクス:一定期間の高値と安値の値幅に対して現在の価格がどれくらい「買われすぎなのか」または、「売られすぎなのか」を確立論的な見方をするもの
ボリンジャーバンドには価格の状況に応じて出現する特有のパターンが3つあります。
- スクイーズ
- エクスパンション
- バンドウォーク
この3つのパターンを正しく覚えておけば無駄なエントリーをすることなく、正確に環境認識ができるようになります。
スクイーズ
上下のバンドが平行になり、バンド同士の間隔が狭くなっている状態。
為替のボラティリティが低くなっている時に見せる形で、レンジ相場になっていると判断できます。
相場にエネルギーを溜めている過程の為、安易にエントリーすると急な価格変動が起きるので注意が必要になります。
エクスパンション
上下のバンド幅が広がって急激なチャートの変動が起きている状態。
ボラティリティが上昇し始めた時に見せる形で、トレンドの予兆と判断する事できます。
バンドウォーク
バンドウォークとはローソク足がバンドに沿って進み続けている状態。
エクスパンションした後、その勢いを保ったまま画角が進んでいる時に見せる形で、ここでうまく波乗りすることで利益を伸ばすことができます。
大切なことは、いかに早くバンドウォークの起点を発見し、対応できるかどうかです。次の項目では具体的なボリンジャーバンドの活用方法について話ていきます。
いよいよ本編です。
ボリンジャーバンドというインジケーターを利用して、利益を伸ばす方法には大きく分けて4つあります。
- エクスパンションを見極める
- バンドウォークを活用する
- 大口目線でボリバンを見る
- ストキャスティクスの活用する
①エクスパンションを見極める
ボリンジャーバンドは、『スクイーズ ⇒ エクスパンション ⇒ バンドウォーク』という順番で成り立っていて、このエクスパンションを見極めることでトレンド初期からエントリーして波乗りすることが可能になります。
- スクイーズができるだけ狭く、そして長い間作られていること
- 長い時間足でバンドの幅が狭くなること
スクイーズが長いということは、莫大な資金が動く相場で「買い圧」と「売り圧」が均衡している状態です。その状態が長く、値幅が狭くなるほど均衡が破られた際、爆発的にチャートは動きます。
長い時間足でスクイーズが狭くなってきている相場を見つけたらいつでも波のりできるように待ち構えておきましょう
②バンドウォークを活用する
エクスパンションした際に、トレンド継続がどこまで続くのかを確認する為に活用するのがバンドウォークと言われるトレンドラインです。
バンドウォークとは価格が+1シグマから+2シグマの間を中心に安定上昇している状態を言います。
もちろん、ときに+2シグマを超えること、-1シグマを割り込むことはありますが、ミッドラインはおおむね割れることがないというのが前提です。
バンドウォークというのは上昇トレンドの一番安定しているパターンをいい。長続きする可能性が一番ある状態です。トレンドフォロアーにとって一番大切なのはバンドウォークを早期発見することです。
下降時も同様です。
③大口目線でボリバンを見る
ボリンジャーバンドを活用していると「設定値はいくつに設定すればいいのか」という疑問が浮かんだ人は多いと思います。
結論は、初期設定(20or21)のままで大丈夫です。
理由は大口である銀行や保険会社、企業家たちも同じものを見ているからです。
相場とはたくさんの人が皆で作っているモノです。その大多数の人が見ている設定値と同じ目線で分析する事でボリバンの優位性が高くなってきます。
自分だけ独自性をもって設定値を100とかにしても意味がありません。相場を動かしている大多数の人とすり合わせることが重要です。
④ストキャスティクスの活用する
ボリンジャーバンドではストキャスティクスを視覚的に簡単に読み取ることが可能です。
それはバンドの幅、いわゆる『σ値』です。
過去の統計から計算されて下記のようになります。
- ボリバン(3σ)の中でチャートが推移する確率は99.73%
- ボリバン(2σ)の中でチャートが推移する確率は95.44%
- ボリバン(1σ)の中でチャートが推移する確率は68.26%
驚きの確立ですよね。2σと3σは、ほぼバンドの中で推移することがわかります。その為、「バンドの上にタッチしたら売り」や「バンドの下にタッチしたら買い」のような逆張りをする手法が成り立つのはこれは理由です。
(本来はボリバンは順張りでトレンドフォローのための指標です)
ボリンジャーバンドを利用した手法を解説しました。
環境認識からエントリー・決済に至るまで、ボリンジャーバンドを使うことで、精度の高いトレードができます。
これが、上級者がボリンジャーバンドを愛用する理由です。
この記事はとても大切な要素がたくさん詰め込められていますので、何度も読み込んで、あなたのトレードライフのお力のなれれば幸いです。
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