近年注目されている金(GOLD)ですが、「なぜそのような値動きになるのか」という変動要因については、「よくわかっていない」という方は多いのではないでしょうか。
自分が所有する資産について知っているのと知らないでは、扱い方に大きな差が生まれます。
この記事学べる事は以下の4つです。
- 金価格が変動する3つの理由
- 金の相場が上昇する条件
- 金の相場が急落する条件
- リスク回避の資産としておすすめな理由
今後の相場をチェックする際の、参考にしてみてください。
目次
金の価格は一定しておらず絶えず変化しています。
こうした金相場の変動は、主に3つの要因によって起きています。
米ドルの価値

数ある通貨の中でも、米ドルは世界の基軸となる通貨。世界各国の中央銀行は外貨準備として米ドルを保有しています。
そして万が一の保険として、金を同時に保有している場合がほとんどです。ゆえに金は通貨としての側面も持ち合わせているのです。
一般に米ドルが安くなれば、金の価格は上がり、逆に米ドルが高くなれば、その価格は下がると言われています。また、金価格は米国の金利や通貨の供給量によっても変動することも見逃せません。金利が上昇すると金価格は下降、通貨が増加すると金価格も上昇傾向となります。
経済的・地政学的リスク

経済リスクや地政学的なリスクが高まれば、株式や債券などの金融商品はこの地政学リスクの影響を直接的に受け、最悪の場合は発行元そのものが破綻することもあり得えます。
その為、そのものに価値のある金が買われるようになり、価値も高まる傾向にあります。
今後金の価格が上がるかどうか見極めたいときには、さまざまなリスクが高まっているかどうかをチェックしてみると良いでしょう。
インフレ

あらゆる商品の値段が上がるインフレ時には、通貨の価値が下がってしまいます。ふだんの生活の中で意識する機会はあまりないかもしれませんが、インフレが進めば進むほど、現金による資産価値は目減りしていってしまうのです。
こんなとき、インフレ対策として機能するのが金です。金は「物」であり、インフレ時にはその価格を上昇させていきます。資産を金で保有することにより、インフレによる目減りを予防できるというわけですね。
1970年代に起きたオイルショックでは、急激なインフレが起きるとともに、金の有用性が実証されています。

経済的な不安が高まったとき
大国の経済状況が悪化したり、滞ったりしたときには、金の人気が高まり価格が上昇します。
最近ではコロナの流行で金の価格が急上昇していますよね。
過去にも同様に【サブプライムローン問題】【リーマンショック】などの例がありました。
これらの問題が起きますと、貨幣に対する信頼性が低下し、そのもの自体に価値がある金に注目する人が多くなってきます。
金利が低くなったとき
金は、「守りの資産」とも言われていて、あらゆるリスクから資産を守る効果が高いと言われています。
しかし一方で、「所有しているだけでは何のメリットも生み出さない」というデメリットもあります。
例えば株や国債であれば、保有金額に応じてリターンを期待できるでしょう。金は売却して初めて利益を得ることができます。
このような性質を持っているため、金利が高い時期には多くの方が、金よりも銀行預金や国債などに魅力を感じがちです。金の価格は下落していきます。
反対に金利が低い時期には、これらの金融商品を購入してもメリットが少ないことになります。相対的に金の魅力度が高まり、相場にも影響を与えます。
金の減産
ジュエリーだけではなく、各種工業製品にも使われている金は、私たちの生活にとってなくてはならない金属だと言えます。
しかし埋蔵されている金の量には限界があるため、今後金の産出量が減少するのでは……と言われています。
金の供給用が減少すれば、金を確保しようと走る方も増えることでしょう。よって金の価格は上昇に傾く可能性が高いです。
相場が上がるとともに、当然買取金額もアップすることになります。将来このような流れがさらに加速するのでは……と考え、今から少しずつ金を買いためている方も少なくありません。
情勢不安が高まったとき
戦争やテロの危険性が高まったときにも、金の価格は上昇します。
いわゆる「有事の金」と呼ばれるものですね。
株や通貨などの発行元の状況次第価格が変動するモノは、金とは違い、あっという間に「紙くず」へと変化してしまう可能性があります。
このときを乗り切るために、資産を金に変えておこうと考える方もいます。

金の供給量が増える
金だけにとどまらず、市場に出回っている量が潤沢で、なおかつ多くの人に求められない商品は、価値を下げていきます。
さらに金ならではの特徴として、「様々なリスクに対応できる一方で、所有しているだけでは何も生み出さない」というものがあります。
世界経済が安定し、地政学的リスクが極めて低い
戦争やテロ、そしてあらゆる経済リスクが低く、順調に経済成長を遂げているような場合には、「金」よりも発行元の成長と共に価格が上がる「株」などの持つことに魅力を感じる方は多くなるでしょう。
価格の上昇の幅が大きい事や配当金制度があるため、利益を生みやすいからです。
投資対象としての金の評価は今後も揺らぎそうにありません。
近年は、電子機器などの部品素材として工業利用するケースも目立ってきています。
多くの方がスマートフォンやタブレットなどの携帯端末を所持していることを考えますと、金を工業利用する例も増えていきそうです。
こうした人類の歩みをチェックしてみますと、金を必要としない生活を送っていくのは、非常に難しいことだといえるでしょう。
新興国の発展とともに、金の需要は今後も高まり、長期的にみれば価値が低くなる可能性はとても低いのではないかと考えられています。2000年代に入り、大きく上昇した金相場ですが、専門家の中には「まだまだ安い」と捉えている方も多くいます。
自身の資産を守るために、一定割合を金に換えておこうとする投資家も少なくありません。
金の価格は、あらゆる変動要因が複雑に絡み合って、上がったり下がったりしています。日本における金相場を意識する場合には、これらの影響とともに、ドル円為替相場の影響も頭に入れておくと良いと思います。
金の値動きが気になったときには、ぜひその背景にある「要因」にまで目を向けてみると面白い発見があります。金を所有するメリットについても、より深く理解できることでしょう。
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