長期投資って「安全だけどリターンは少ない」「短期投資の方がリスクは高いけどリターンが大きい」そんなイメージはありませんか?
しかし、それは株式投資の特徴を正確に表すものではありません。長期投資のメリットとデメリットを知れば、資産形成の強い味方になります。
そこで今回は、長期投資と短期投資を比較しつつ、どのように長期投資をすれば賢く資産運用できるか一緒に学んでいきましょう!
目次
長期投資とは「将来の利益を見込んで長期間で行う投資方法」です。
金融資産の売買を短期的に繰り返して、利益を得るのが短期投資で、長期投資では、金融資産を長期にわたって持ち続けます。
投資の初期では利益が出なくても、長期的に見て収益を平均化すれば安定した利益を生むという仕組みです。
また、複利効果や資産分散の効果により、収益の安定性が生まれます。
短期投資は、安く買って高く売る。これのを繰り返しです。
保有している金融資産が目標まで値上がりしたらすぐに売却し、値下がりしている金融資産を買ってまた売るという流れです。
反対に長期投資では、金融資産の将来的な成長を予測して保持し続けます。短いスパンでの値動きに惑わされず、金融資産の価値が何倍にもなる時点まで待って売却するという流れです。
どちらにもメリット・デメリットがあり投資をする人の目的によって使い分けするといいと思います。
複利効果を高めやすい
複利とは、利息の計算方法のひとつです。一定額の元本から利息を生む単利に対して、複利では一定期間ごとに利息を元本に加えて元本を再計算します。元本の金額が大きくなるにともない利息も増えるのが複利効果です。
100万円を元本として、年利5%の運用を考えてみましょう。この場合、単利では何年経っても毎年の利益は5万円です。複利の場合には、1年後には元本が105万円に増えるため、2年後には52,500円の利益を生みます。
運用を10年単位で続けることで、10万円や100万円を超えるような利益の差が生まれます。配当金や利益を投資資金に回すことで、効率的に資産を増やせるため、長く運用するほど効果を高めやすいと言えます。
精神面への負担が少ない
長期投資は精神面への負担が少ないというメリットもあります。
実はこの効果が絶大で、仕事中携帯を触れないサラリーマン・育児家事で忙しい主婦の方々など時間に余裕がない方でも負担なく続けていく事ができます。
長期投資では、投資対象の価値を判断し、1年以上といった長期での利益を見込んで金融商品を購入するため、購入後、毎日の値動きを詳細に追う必要はありません。
一方、短期投資では、場合によっては1日の間に何回も取引する必要があるなど、常に値動きをチェックしなければならず、精神的負担は非常に大きなものになってしまいます。
売買手数料や税金のコストを下げられる
売買手数料や税金のコストを下げられるという点も、長期投資のメリットです。
短期売買では、取引の度に売買手数料が発生してしまい、利益を確定した場合(売却した場合)には税金が発生します。
一方、長期投資の場合は取引の回数が少ないため売買手数料が少なく、いくら含み利益が出ていたとしても利益を確定しない限りは税金を支払う必要はありません。
リスクコントロールがしやすい
長期投資では、短期投資よりリスクコントロールがしやすいこともメリットです。大きな損失を被ることがないように、資産を分散できます。資産分散の仕方は、資産クラスの分散、銘柄の分散、時間の分散の3種類です。
資産クラスの分散では、株式、投資信託、不動産投資など複数の分野に投資先を振り分けます。銘柄の分散は、投資先の会社や物件を分散する方法です。時間の分散では、投資のタイミングを分けます。
資産分散をすることで、一部が低迷しても全体としての利益の平均化が可能です。
頻繁な値動きに左右されない
株やFXの短期取引のような場合には、変動し続ける値動きを常に注視して対応していくことが必要です。例えば銀行や投資信託といった機関投資家は、あえて株価をつり上げて高く売り抜けるという方法をとることがあります。
短期投資では、機関投資家がコントロールする値動きや株価の暴落が緊張の原因となります。長期投資であれば、日々の値動きに一喜一憂する必要もないため、精神的にも楽に投資を継続できます。
値動きに張り付かなくて済むということは、本業を持つ会社員でも始めやすい投資方法といえます。つまり長期投資は、参入障壁が低いということも利点です。
すぐには利益を得られない
最初に挙げられるのが、利益がすぐに得られないという点です。
たとえば、株式の場合、企業の成長を見込んで長期投資を行うことになります。数週間での成長は望めないため、利益を生むのは数年後です。
投資期間が長いと将来の予測がより難しい
リターンを得るまでの投資期間が長いということは、将来の予測を立てて投資をするということです。1年先の動向であれば、予測もつきやすいでしょう。しかし、5年後や10年後といった未来の予測は困難です。
投資先の会社や物件の収益性が落ち込むこともあれば、最悪の場合には倒産したり入居者がいなかったりという状況もあり得ます。
短期投資とは根本的に考え方が異なるため、長期的な運用が前提であることをしっかりと認識しておくことが重要です。
失敗するとお金や時間のロスが大きい
長期投資では、5年や10年といった単位で長期的に金融資産を運用します。この期間の後に、投資が成功であったか失敗であったかという結果がでることも注意点です。
10年間にわたって金融資産を運用した結果、失敗してしまったなら10年間の時間とお金をロスします。この期間にほかの金融資産に投資しておけばよかった、という後悔を生まない予測が必要です。
長期投資においては、資産を増やす期間と活用する期間を決めることが成功のポイントです。いつまで投資するのかという期間を設けることによって、計画的に長期投資を進められます。
若いうちは資産形成の期間です。勤労による収入を投資に回して、老後のための資産を築いていけます。一方、老後は資産活用の期間です。収入が減る老後では、資産を運用しながら少しずつ切り崩すことになります。
ご紹介した内容は一般例です。リタイアする時期や資産状況を加味して、ご自身に合った最適な投資の期間を設定してから運用を始める事をオススメします。
最後に、長期投資に向いている投資の種類をご紹介します。
株式投資
株式投資では、購入時の株価と売却時の株価の差額による利益に加え、権利確定日に銘柄を保有していることで、株価に対して一定割合の交付を受けられる配当金や、企業から賞品やギフトカードなどをもらえる株主優待があります。
短期投資の場合、すぐに株価が上昇するケースは多くないため、売却益を狙うのは難しいでしょう。また、配当金や株主優待を貰うには権利確定日に株式を保有している必要があります。短期投資で株価の売買を繰り返す場合、権利確定日に株式を保有できないということもあります。
一方、長期投資であれば売却益に加えて、配当金や株主優待を受け取れるため、長く保有していればいるほどプラスになりやすい商品です。
投資信託
投資信託も、株式投資と同様、購入時の価格と売却時の価格との差額による利益のほか、一定期間保有していると「分配金」を受け取ることができます。
分配金は株式投資における配当金に近いものといえますが、投資信託の場合は毎年分配金を受け取れるものもあるなど、配当金よりその割合が大きい銘柄も多くあります。
不動産投資
不動産投資では、不動産投資ローンを組んで不動産を購入し、入居者を集めることで家賃収入を得ることができます。
株式投資や投資信託のように売却益を狙った投資をすることもできますが、不動産の売却は時間も手間もかかるのに加え、税金も高く、売買益だけを狙って投資することは初心者には向いていないでしょう。
また、不動産投資の場合、購入する不動産を担保に融資を受けられることから、手持ちの資金に対するリターンを高めることができるのもポイントです。
短期で売買して利益を得る短期投資に比べて、長期にわたって配当金や分配金といった利益を見込む長期投資は初心者に向いているといえるでしょう。ただし、長期投資は将来の予測が難しいといったデメリットもあります。このような点を理解したうえで、長期投資を検討してみてはいかがでしょうか。
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